魚屋の４人姉弟の長女として、小さな頃から同じ境遇の美空ひばりに憧れて歌手を志す。高校生の時に、恩師・聖川湧氏に出会いレッスンを受ける。

同じ福井県出身の五木ひろしをはじめ、小柳ルミ子、天地真理、南沙織、野口五郎などがデビューした新人豊作の年、昭和46年4月5日に聖川が作詞作曲した「私が生まれて育ったところ」でＲＣＡビクターよりデビュー。バーニングプロダクションの女性第1号歌手でもあった。

「私が生まれて育ったところ」は"ディスカバージャパン"と言われていた当時の日本が見直された風潮にマッチし、どこか抒情歌的なメロディーと個性的な歌声で大ヒットを記録。

続いてTBSドラマ主題歌となった47年の「北信濃絶唱」や48年の「嫁入り舟」などコンスタンスにリリース・スマッシュヒットを続けた。

平成7年には歌手業と共に東京・自由が丘で「野路由紀子の店」を開店し繁盛するが10年目を機に閉店、歌手業1本に専念する。実力派歌手としてNHK「歌謡コンサート」「BS日本のうた」「夏祭りにっぽんの歌」「年忘れにっぽんの歌」「ひるソン」などのテレビ出演も相次ぎ、平成25年にCBSソニーから発売された2枚組アルバム『GOLDEN☆BEST 野路由紀子　抒情演歌』は、好セールスを記録した。

令和元年7月にはデビュー50周年記念曲第一弾として、まさに「私が生まれて育ったところ」を舞台にした越前武生の夕暮れは」、さらに「扶余恋歌」をJMG SOUNDから発売。韓国・扶余で開催された「扶余薯童蓮祭」に招かれ歌唱、集まった、1000人以上の観客から大きな歓声、拍手を浴びた。

「越前武生の夕暮れは」
「扶余恋歌」
「私が生まれて育ったところ」
「北信濃絶唱」
「嫁入り舟」
「いのち重ねて」
「ラストメール」
「しのび宿」
など